日本政治

今日は早めに帰ってきた。

私たちの声を議会へ――代表制民主主義の再生 (岩波現代全書)

私たちの声を議会へ――代表制民主主義の再生 (岩波現代全書)


「五五年体制では自民党の長期政権が常態化していたものの,一党優位体制に合意形成型の政策過程が組み合わさることで,チェック・アンド・バランスを一定程度確保してきた。 〜〜 他方,ポスト五五年体制では多数決機関の影響力が強まり,首相のリーダーシップを支える仕組みが整えられた。」(80−81頁)

「政府が私たちの声に応えていない要因として政党政治の機能不全,すなわち政党対立軸の不明瞭化による政党間競争の不活発化を論じてきた」(146頁)

「国家か市場かという二者択一ではなく,公正な市場経済の実現のために適正な国家の役割があるという考え方に立ち戻り,国家の新たな役割を考え直していくことが,政党対立軸を意味あるものにする第一歩なのである。」(171頁)

「『参加』の回路を充実させ,政党の『競争』を活発化させるのと同時に,『多様性』にも目を向けて,多様な人びとが参加でき,また多様な人びとが代表することを可能にする仕組みを導入していく必要がある。」(195頁)