中国史(近代)

先々週は帰省,先週は泊まりでの某研究会。
疲れ果てて,ようやく休めそう。

中国「反日」の源流 (講談社選書メチエ)

中国「反日」の源流 (講談社選書メチエ)

 日本との比較・関係も交えながら叙述された,ユニークな近代中国史


 「『西洋の衝撃』の意味を理解するには,〜〜日中双方の世界認識,それがもとづく社会構造を知」(101頁)る必要がある。
 「衝撃」を吸収した柔構造の中国と,打てば響くような「反応」を発した剛構造の日本 (130−131頁)
 「清代中国を間隔領域の大きい,流動性に富む柔構造だとすれば,徳川日本は凝集的な,間隔の少ない構造,いわば剛構造であった」(132−133頁)
 「日本が『満州』はじめ,中国の利権に固執し,勢力を扶植しようとすればするほど,日本に対する中国人の反感が増幅する構図は,」(225頁)1905年(北京条約締結)から始まっている。
 近代主権国家になろうと志した中国と,その矢先に,それとは全く逆行する要求をつきつけた日本(225頁)