日本政治,学問

8月も下旬。あっという間。

 

 

地方の王国 (講談社学術文庫)

地方の王国 (講談社学術文庫)

 

 

 

知の体力(新潮新書)

知の体力(新潮新書)

 

 

「・・・・・・引き出されることのない情報は,果たして知識と言えるのだろうか。インプットされた情報は,現実の場面で引き出され,活用されてはじめて意味を持つ。しまわれたままの情報は,価値としてはゼロである。その活用とは,必ず現実の場面での『応用』として,もとの形から何らかの変換を通して,あらわれるはずである。・・・・・・

 インプットされた一次情報にどのような係数をかけて,実際の場面で応用可能な情報に置き換えるか,それが知識の活用ということに他ならない。先に書いた『知の体力』とは,そのような現実の場で応用可能な,情報活用の基礎体力のことであった。」 (74頁)

 

「私は大学という場を,自らが得てきた『知』の集積を,もう少し希望的に言えば『知の体系』を,個々の場合に応じて,個々の状況に対応して,いかに組み替えて,その場に固有の『知』として再構成できるか,それをみずからの手で行えるように訓練する期間だと考えている。それが『知の体力』ということである。」(144頁)